ある炭坑の島に主人公マンナズと、その娘(10歳くらい?)のベルカナが一緒に住んでて。
マンナズは誕生日にベルカナから赤い蝶ネクタイをプレゼントされた。
マンナズは炭坑[第3ギルド]で働いてて、友人ライゾの酒の誘いを「娘が待っているから」って断るほど娘思いな人だった。
ベルカナは小さい頃からおもちゃのピアノを弾いてて、よく「なかなか上手く弾けない」と言っていた。そんなベルカナに「上手だよ」ってマンナズは言った。
ある日、ベルカナは教会でピアノを弾いたら神父さんに褒められた。
そのことをベルカナはマンナズに話した。きっとよっぽど嬉しかったんだろう。
そんなときに、炭坑での賃金がまた下げられた。
マンナズが働く炭坑には[第3ギルド]の10倍の賃金がもらえる『天国』と呼ばれる[第66ギルド]がある。それは炭坑の中で最も深い場所。"生きた人間が行くところじゃない"と炭坑の人達が言う場所。深すぎて何年も帰ってこれない場所。だから『天国』
マンナズはベルカナの話を聞いて本物のピアノを買ってあげたいと思った。でも、もちろん、今のマンナズにとってピアノは高い。しかし、それでもベルカナにピアノを買ってあげたかった。
そしてマンナズはベルカナにピアノを買ってあげた。
ベルカナはとても嬉しそうにマンナズに抱きついて、「お父さんありがとう」って微笑みながら言った。マンナズも喜ぶベルカナを見て嬉しそうだった。
その夜、娘に内緒で、マンナズは着替えと食べ物、それとベルカナのおもちゃのピアノをもって炭坑[第66ギルド]へ行った。
炭坑[第66ギルド]の入り口には、
"Welcome to The HEAVEN"
の文字。
翌朝ベルカナはライゾから父のことを聞かされた。
もちろん、マンナズのことを"娘さんをほったらかしてなにやってんだ"と非難する炭坑の人もいた。
残されたベルカナは来る日も来る日も、毎日マンナズからもらったピアノを弾いていた。そして幼かったベルカナは立派なピアニストになった。
そんな月日が流れる中、[第66ギルド]で働くマンナズが仕事の最中、鉱石を爆発させる際にその爆発に巻き込まれた。
それは、ベルカナからもらった蝶ネクタイを鉱石の近くに置いたまま、導火線に火をつけてしまって、爆発する鉱石まで蝶ネクタイを取りに行ってしまったからだ。
蝶ネクタイもマンナズも無事だったが、マンナズは爆発のせいで
耳が聞こえなくなった。
地上に帰っても、
娘の声も
娘が奏でるピアノの音も
もう聴くことができないんだ…。
ある日、ピアニストになったベルカナのコンサートが開かれることになった。その知らせは炭坑にいるマンナズの元にも届いた。
マンナズは久しぶりに炭坑[第66ギルド]から出てきて、[第3年ギルド]ではたらくライゾにベルカナにもらった蝶ネクタイを渡して、すぐにまた戻ろうした。
そんなマンナズにライゾは言った。
「…お前まだ耳のこと気にしてんのか?」
「おい!マンナズ!見に行かないのか!?この日のための『天国』勤めだったんだろう!?」
当然、マンナズにライゾの言葉はきこえない。
マンナズはまた[第66ギルド]へ戻ってしまった。
ベルカナのピアノコンサートが始まり、最前列には神父さん、シスター、ライゾ、そして中央にマンナズの赤い蝶ネクタイ。
「なかなか上手く弾けない」
「上手だよ」
そう、ベルカナの心と赤い蝶ネクタイが話していた。
ピアノを弾きながらベルカナは炭坑で働く父に心で話し掛けた。
「お父さん…聴こえる?」
「おお…。聴こえるよ。ベルカナのピアノだ…」
耳の聴こえないマンナズの心に、ベルカナのピアノが響いていた。
本当は追記として書きたかったんだけど、文字数が足りなくなってしまい(汗)ここに新たに書きました。
本当にいいです。
30分の作品とは思えない。
藤くんの物の考え方、とらえ方、発想や、表現に対するものの思いやこだわりに、ほんっと感動!!!!
(上手く説明できない…!!)
機会があったら是非観てみてください!
借りて良かった…!
マンナズは誕生日にベルカナから赤い蝶ネクタイをプレゼントされた。
マンナズは炭坑[第3ギルド]で働いてて、友人ライゾの酒の誘いを「娘が待っているから」って断るほど娘思いな人だった。
ベルカナは小さい頃からおもちゃのピアノを弾いてて、よく「なかなか上手く弾けない」と言っていた。そんなベルカナに「上手だよ」ってマンナズは言った。
ある日、ベルカナは教会でピアノを弾いたら神父さんに褒められた。
そのことをベルカナはマンナズに話した。きっとよっぽど嬉しかったんだろう。
そんなときに、炭坑での賃金がまた下げられた。
マンナズが働く炭坑には[第3ギルド]の10倍の賃金がもらえる『天国』と呼ばれる[第66ギルド]がある。それは炭坑の中で最も深い場所。"生きた人間が行くところじゃない"と炭坑の人達が言う場所。深すぎて何年も帰ってこれない場所。だから『天国』
マンナズはベルカナの話を聞いて本物のピアノを買ってあげたいと思った。でも、もちろん、今のマンナズにとってピアノは高い。しかし、それでもベルカナにピアノを買ってあげたかった。
そしてマンナズはベルカナにピアノを買ってあげた。
ベルカナはとても嬉しそうにマンナズに抱きついて、「お父さんありがとう」って微笑みながら言った。マンナズも喜ぶベルカナを見て嬉しそうだった。
その夜、娘に内緒で、マンナズは着替えと食べ物、それとベルカナのおもちゃのピアノをもって炭坑[第66ギルド]へ行った。
炭坑[第66ギルド]の入り口には、
"Welcome to The HEAVEN"
の文字。
翌朝ベルカナはライゾから父のことを聞かされた。
もちろん、マンナズのことを"娘さんをほったらかしてなにやってんだ"と非難する炭坑の人もいた。
残されたベルカナは来る日も来る日も、毎日マンナズからもらったピアノを弾いていた。そして幼かったベルカナは立派なピアニストになった。
そんな月日が流れる中、[第66ギルド]で働くマンナズが仕事の最中、鉱石を爆発させる際にその爆発に巻き込まれた。
それは、ベルカナからもらった蝶ネクタイを鉱石の近くに置いたまま、導火線に火をつけてしまって、爆発する鉱石まで蝶ネクタイを取りに行ってしまったからだ。
蝶ネクタイもマンナズも無事だったが、マンナズは爆発のせいで
耳が聞こえなくなった。
地上に帰っても、
娘の声も
娘が奏でるピアノの音も
もう聴くことができないんだ…。
ある日、ピアニストになったベルカナのコンサートが開かれることになった。その知らせは炭坑にいるマンナズの元にも届いた。
マンナズは久しぶりに炭坑[第66ギルド]から出てきて、[第3年ギルド]ではたらくライゾにベルカナにもらった蝶ネクタイを渡して、すぐにまた戻ろうした。
そんなマンナズにライゾは言った。
「…お前まだ耳のこと気にしてんのか?」
「おい!マンナズ!見に行かないのか!?この日のための『天国』勤めだったんだろう!?」
当然、マンナズにライゾの言葉はきこえない。
マンナズはまた[第66ギルド]へ戻ってしまった。
ベルカナのピアノコンサートが始まり、最前列には神父さん、シスター、ライゾ、そして中央にマンナズの赤い蝶ネクタイ。
「なかなか上手く弾けない」
「上手だよ」
そう、ベルカナの心と赤い蝶ネクタイが話していた。
ピアノを弾きながらベルカナは炭坑で働く父に心で話し掛けた。
「お父さん…聴こえる?」
「おお…。聴こえるよ。ベルカナのピアノだ…」
耳の聴こえないマンナズの心に、ベルカナのピアノが響いていた。
本当は追記として書きたかったんだけど、文字数が足りなくなってしまい(汗)ここに新たに書きました。
本当にいいです。
30分の作品とは思えない。
藤くんの物の考え方、とらえ方、発想や、表現に対するものの思いやこだわりに、ほんっと感動!!!!
(上手く説明できない…!!)
機会があったら是非観てみてください!
借りて良かった…!
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